軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

417.作戦決定

その言葉にルイーゼが顎に手をやる。

「大発生、か……。するとリヴァイアサンは星クラゲに追い出されたのか? そーいう構図なのか?」

「可能性は高い。まだデータは多くないが」

「僕の見たところ、星クラゲの毒も強化されていたからね。リヴァイアサンと言っても、大量の毒クラゲがいたら分が悪い」

ヴィクターとナナの言葉に船乗り達は戦慄する。

「あのリヴァイアサンも……?」

「星クラゲってそんなにヤバい魔物なのか」

「俺の親も星クラゲの毒で死ぬような目にあったことが……」

どよめく船乗り達。

レイアがそれを制した。

「星クラゲを討伐するなら、やるべきことがいくつかあります。もちろんここで一旦、退くのも手ですが……いかがされますか?」

その瞳には力がこもっている。

ルイーゼもふむ……とクロウズを見た。

現状、星クラゲの対処については困難が予想される。もちろん、普通の冒険者の言葉なら聞くにも値しない。

だがレイアは歴戦のギルドマスターであり、一蹴できるものではない。

「我らもやっとここまで船団を集めたのです。……お聞かせ願いましょう」

「はい! 私が今、考えました――ぴよぴよ大作戦をお聞きください!」

……クロウズは後悔した。

もう、遅かったが。

夕方。

ぴよぴよ大作戦の概要を聞いた後、会議は終わりになった。

やれやれ……と執務室でルイーゼが首を鳴らす。

この場にいるのはルイーゼとヴィクター、ナナだけ。親しい仲での話し合いである。

なお、ヴィクターもナナもまだ着ぐるみは脱いでいない。ぴよ率は高めのままだ。

「クロウズのあの顔、面白かったな。にしてもレイアは面白いやつだ。ナナが入れ込むのもわかる」

「入れ込んでない」

「はぁ? めっちゃ……踏むな、ぐりぐりするな!」

テーブルの下でナナがルイーゼの足を踏む。

「余計なことを言うな」

「ちぇ。はいはい」

「……ふむ。わかるぞ。レイアのことは月刊ぴよで知っているだけだったが……なかなかの傑物だな。ネーミングセンスも悪くない」

「ネーミングセンスはあんまり良くないと思うけど

、兄貴」

「『ぴ』と『よ』をつけておけば、間違いはない。世の中はそう出来ている」

「…………」

ナナはトマトジュースをストローで飲む。

ナナとヴィクターは見知った仲だ。ホールド経由で付き合いがあるので、よく知っている。

貴族院にいた頃もぶっちぎりの変人、秀才として名高かったのがヴィクターである。

面倒見はとても良いので、ルイーゼのように今も慕う者は多い。

北の国でも無償で魔物退治を買って出ていた。

「とりあえず、ぴよぴよ大作戦……か。それに従ってあたし達も動くよ。表向きは渋々って感じにするけどヨロシクな」

「……この作戦は船乗り達の協力なしには成立しない。任せるよ」

「俺は一旦、戻る。あとは頼む」

「明日の昼にまた来るんだよな? 何かあるのか?」

パタパタとヴィクターが羽を振るう。

「娘のピアノ発表会がある。では、また明日」