軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

330.発展は進む

自宅にて。

あとは野ボール関連商品も問い合わせが来ているな。これはステラの活躍によって、みたいだが。

「バットとユニフォームはドワーフ達のほうが興味があるみたいだな。あとは東の国からもちょこちょこ注文が入ってくるし……」

「徐々に広がっているわけですね……!」

ソファーに腰掛けているステラは、ディアとマルコシアスをふにふにしている。

「ぴよ! ドワーフの人達は興味あったみたいぴよ」

「ヴァンパイア達からはどうなんだぞ?」

「着ぐるみ種族だからか、バットはいくつかあるが……ユニフォームはあまり来てないな」

「むぅ、仕方ないですね……」

あの着ぐるみには汚れ防止機能とか色々あるからな。こだわりもあるし。

だからドワーフのほうが興味あるのは意外ではない。

「でもナナぴよもバット振ってるぴよ。きっと広がっていくぴよよ!」

ぽむぽむとステラを撫でるディア。

なんだかお姉ちゃん気質が出てきた。

「ええ……村の人達も徐々に増えてきてますからね……! 頑張ります!」

ステラがめらめらとやる気に燃えている。

ふむ……やはりステラは野ボール関連になると燃えるな。

でもやりがいのあることはいいことだ。

ステラの野ボールでホールド兄さんの破産の危機も救われたんだし。

地下通路の探索もステラが加わったことで、スピードアップしていった。

今は村から離れたところに、冒険者と一緒にきている。

何の変哲もない茂みだ。

ステラはその茂みをごそごそと調べていた。

「ふむふむ、この辺りですかね……」

それを俺とブラウンとアラサー冒険者は静かに見つめていた。

「にゃん。割と凄いことをしてますにゃん……」

「道筋の経路から地上への扉を見つける、言うのは簡単ですが……」

「出来ればスピードアップは確かにするな……」

ステラの提案してきた作戦はこうだ。

一方の部隊が地下から進み、もう一方の部隊は地上で扉を探す。

「すでに法則性はある程度、見えてますから――あっ!」

ステラが叫ぶと、バットを振り上げる。

「ありましたよ! この扉じゃないですかね……!」

「はやっ! さすがステラだな……!」

駆け寄って見てみると、確かに地下通路への扉だった。きちんと発見できたわけだな。

「凄いぞ、当たりだ!」

「えへへ……!」

ステラがにこーと微笑む。

「いやぁ、地上からも探せるもんなんですねぇ……」

「にゃん。感覚が鋭すぎるにゃん……!」

「これで先回りも容易になったわけだな。そうしたら……」

ステラがバットをぐっと握る。

「挟み撃ちですね、どんどん行きましょう!」

「「おー!」」

夕方。

今日も新たな地下広場を見つけ、地下通路の探索を終えた。

俺とステラはウッドの背に乗っている。

「ウゴウゴ、順調!」

「そうだな。ベリーマッシュルームもどんどん色つやが良くなっていくし……」

「パズルマッシュルームもたくさんですしね……」

ちらっと後ろを見ると、台車にパズルマッシュルームが大量に積まれている。

本日の収穫――もとい、討伐した結果である。

「ぴっぴよー」(もにゅって運べー)

「ぴよっぴよー」(今日も大量〜)

今回もアルバイトぴよ達はパズルマッシュルームを担いで運んでいる。

馬車と同じ速度なのはいつ見ても驚くが……これでも本気ではない。本気だと余裕で馬を追い抜くからな。

夕焼けに照らされた大樹の塔が近付いてくる。

隣には馬車の隊列とパズルマッシュルームをもにゅもにゅしているコカトリス達だ。

村の入り口に到着すると、そこには山をかたどった紋章を付けた馬車がいる。

ここらではあまり見慣れない紋章だが――今の俺には知識がある。

あれはドワーフがよく使う紋章だな。

ということは……馬車でやってきたのはドワーフ達か?

俺の村には金属関係の輸出物がない。ほとんど植物だからな。

なのでドワーフ達が来る頻度は少ないのだが。

「もぐ! もしかして……!」

探索に同行していたイスカミナが、馬車から顔を出す。その目はきらきらと光っていた。

「間違いないですもぐ! 魔導トロッコの資材がきたもぐ!」