軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

19.魔物の石……あいつ等か!

「どうしようかな?」

異物キャッチで毎回倒れていたのでは、森を調べることが出来ない。

しかも、じっと俺の様子を窺う仲間達。

同じ魔法をやろうとしたら、絶対に止められそうだ。

とは言え間違いなく今も、あの小さい異物は何処かから生み出されているはずだ。

どうすればいいのか……。

あ~何も考えが浮かばない。

ウッドデッキでお茶を飲みながら、畑へ視線を向ける。

今日も農業隊が頑張って、畑仕事をしてくれている。

そう言えば、春先に実をつける野菜の収穫が、いつの間にか終わっているようだ。

気が付かなかったな。

何だかここ1ヵ月、気持ち的にバタバタしてるよな~。

問題の原因が分かっても、解決方法が分からない。

まぁ、何とかしないと駄目なんだが、どうしようか……はぁ。

悩んでいると、くいっとズボンが引っ張られる。

驚いて引っ張られた方へと視線を向けると、魔物の石を額に入れた農業隊。

「どうした?」

農業隊が俺に何かを差し出す。

それは透明な魔物の石。

俺が魔力を溜めて作った魔力を増幅させる石だ。

よくわからないが、農業隊から受け取ると満足したように仕事に戻っていく。

……なんだったんだ?

手に残った透明の魔物の石。

魔力を増やす石。

「あっ! これを使えば魔力をあれ程使わずに異物キャッチできるのでは?」

手の中にある魔物の石を見る。

透明だな。

使い道が俺にはいまいち分かっていない石だ。

農業隊がなぜこれを持って来たのか。

……今の俺には、これが必要って事だろうか?

岩人形って、俺が作ったとは思えないほど頭が良い……信じよう。

よし、そうと決まれば早速試すか。

まずは異物から感じる力を、しっかり認識しておこう。

……あれ?

集めた異物って何処にあるんだっけ?

えっと集めて……そう言えば手元に引き寄せなかったな。

あれ、もしかしてまだ地面の下にあったりするのか?

地面の下に魔力を流す。

魔力を流そうとすると周りが少しざわついたが、大丈夫と言って実行。

包み込んだはずだから俺の魔力の塊を見つければいいのか?

……あった。

何だかすごく深い場所にある。

「来い」

手を前に出して、掌に乗るイメージで引き寄せる。

手に乗っ……想像したモノより大きくて慌てて両手で持つ。

ダチョウの卵ぐらいの大きさで、真っ黒な石のように見える物が目の前に現れた。

静かに下におろして、撫でたり叩いたりして見る。

中に異物が集まっているのかな?

魔力を真っ黒な石のような物に通して中を探る。

「あ゛!」

今まで不確かだった力が明確に掴めた瞬間、コア達を森に閉じ込めていた結界の力と同じものを感じた。

記憶の中の結界の力と閉じ込めた力を比べるとどうも一緒だと感じる。

「マジか」

神様が、もう終わったと言っていたから考えもしなかったが、あの3バカなのか?

あいつらが、森に何かをしている可能性は考えられるよな。

と言うか、神様っていったい何を調べたんだ?

抜けてるのか?

はぁ~。

力が抜けてその場に座り込む。

その瞬間、仲間達が慌ててしまう。

「大丈夫だ」

一番近くにいたシュリの頭を撫でる。

まさか、またあの3人に振り回される事になるのか?

今度は何をもくろんでいるのか、考えただけで頭が痛い。

いや、でも今はどこか違う世界で虫か何かになっているって言ってなかったっけ?

ん~もしかして、結構頭が良くて予防線を張っていたとか?

……頭が良かったら馬鹿みたいな失敗はしないか?

どちらにしても、早急に何とかしないと駄目だろうな。

あの3人関連なら。

シュリの頭にもたれ掛かると、いらっとした頭が冷やされて気持ちがいい。

視線を向けると、心配そうなクウヒとウサ。

「大丈夫、問題ないよ」

「だいじょうぶ?」

「そう、大丈夫」

クウヒは日本語を覚えるのが早いな。

俺はこの世界の言葉をいまだに、まったく聞き取れませんがね!

2人の頭を撫でると尻尾がふわふわと揺れている。

感情表現がどんどん増えている。

この子たちが奴隷だったのも、あの3バカのせいだよな。

本当にムカつくな。

よし、この世界からあいつらの痕跡全部消してやる!

「心配かけたな、大丈夫だ」

周り全体に声が聞こえるように少し大きな声を出す。

立ち上がって背伸びをする。

原因が分かったのであとは探して潰す。

絶対潰す。

何処に隠していようが見つけ出す。

それで、どの世界に居ようがコアを不安にさせたんだから。

いや、違うな。

コアだけではないな、どことなく仲間達すべてが不安がっていた。

その借りは返す。

さっき掴んだ力を思い出す。

あの力、魔力とはどうも違う。

何なんだ?

まぁ、なんでもいいが。

とりあえず……森の中にある奴らの力を探して……目の前にある真っ黒い石のような物に集めるか。

魔物の石を握る。

一応神様見習いだっけ?

神の力……神力でいいか、判りやすいし。

森に湧いて出る小さい神力を捕まえて、真っ黒な石のような物に吸収されるイメージを作る

「神力を集めて吸収」

手の中の魔物の石がぐわっと熱くなる。

驚いて手を離すと、空中に浮かびあがり森へとものすごい速さで消えて行く。

えっ?

どういう事?

ちょっとイメージと違うような、どうして魔物の石が動き出すんだ?

くいっと引っ張られたのでそちらを見ると、魔物の石を数個持った農業隊達。

彼らが満足するまで魔物の石に魔法を行使しましたが、大丈夫なのか?