軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

136.掃除屋です。…落ち着け俺!

雪が融けるほどではないが、少し暖かさが感じられる季節になった。

朝の見回りが楽になる。

エコのいる湖にいく途中に広場が見える。

うん…みんな元気だよな。

朝から魔法は駄目だと何とか理解してもらえたみたいだ。

この冬、一番に頑張って伝えたことかもしれない。

話せればな~。

スマホの通話アプリが欲しい。

いや、日本には犬の気持ちがわかる玩具があったはず。

あれでもいい…あ、あれは駄目だコミュニケーションはとれない。

魔法で何とかなるものなのか?

…全く思いつかない。

妹みたいに漫画やドラマの知識があれば思いつくのかもしれないが。

もう少しまともに妹の話を聞いておくべきだったか。

…興味がないことを聞いたからって覚えるか?

無理だろ。

この世界では俺の仕事も役に立たないしな。

仕事は掃除屋…ゴミ屋敷の。

掃除に行ってすごく綺麗な人が出て来ると、最初は驚いたよな。

ゴミから想像できる食生活にドン引きしたり。

㊙扱いの掃除が依頼できる会社だったから…まぁ楽しかったな。

ご近所にばれないようにゴミを梱包して運び出すとか。

掃除屋ってばれないように服とか変えたり。

逆にものすごく高級な掃除屋になったりと…面白かった。

そうだ、俺のお得意様って誰が引き継いだんだろう?

…まぁいいか。

お、トカゲたちが勢ぞろい。

今日はエコの前も賑やかだな。

ドローン千里眼についてきた子も知っている子だったようだ。

すごい軽いイメージのあるトカゲで、つかみどころがない魔力なんだよな。

…あれ?

エコに近づくと綺麗な魔力がトカゲたちを覆っているのを感じる。

魔力の流れを見るとエコから出ているようだ。

何をしているんだ?

様子を見ていると、突風が吹いた。

目を閉じて風が止むのを待つ。

「ふぅ」

トカゲたちをもう一度見る…トカゲ…?

…………まじ?

…トカゲでは、ないな。

え…まさか…この形って…龍?

お寺の天井とか、屏風で見る龍だよな。

いや、あれより愛嬌がある顔つきだけど…本物?…龍なんて…。

…えっと、おちつけ、そうだ…おちつけ。

異世界だもんな、龍がいてもおかしくはない。

うん、龍がいてもおかしくはない。

…龍の子供時代がふわふわっておかしくないか?

違うだろ!

そうではなくて、いやふわふわとかマシュマロが龍の子供時代としては違和感はあるが。

今はそれが問題ではなくて…何が問題になるんだっけ?

成長スピードが速すぎる…て、今はこれでも…いや、これが問題か?

落ち着け!

この世界には龍も存在している。

そこまではOK。

で、目の前にいるのは龍だ。

これも、間違いない…見た目が龍だもんな。

ふわふわ、飛びトカゲ、マシュマロ、あとは赤い毛糸玉とか、新しくきた子。

仲間だ。

ちょっとは冷静になれた…はず。

目の前の小さい龍達を見る。

小さいと言っても俺よりでかいがな。

教科書で見た龍よりかは小さい。

綺麗だな。

トカゲの時にも鱗はあったが、今のように光沢はなかった。

毛糸玉の時は鱗がなかったしな。

龍になってからは鱗に光沢があるからか優しい光に包まれているみたいに見える。

うん、綺麗だ。

…龍になっても仲間でいられるのだろうか?

龍は孤高のイメージがある。

もしかしたらここでさようなら、とか?

1匹の龍が近づいてくる、ちょっと緊張する。

頭が近くなったので…いつものように撫でてみた。

…問題はないようだ。

気持ちよさそうに目を閉じている。

この薄青い鱗に感じる魔力はふわふわか。

マシュマロも、飛びトカゲも近くに来て頭を下げて撫でさせてくれた。

よかった。

順番に撫でていくと残りの2匹も近づいてきた。

赤い龍は赤い毛糸玉の子で、鱗がオパールのように輝く子が一番新しい子だな。

順番に撫でる…気持ちよさそうだ。

問題はなし。

…あ、名前が見た目から違いすぎるし、トカゲって…