軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

そしてマンションは回り始める。

【MP+5260】。

【MP+5260】!

魔獣を倒せるようになってからわずか二日で稼いだMPがこの量である。

とんでもなく最高だな。

魔獣の落とす魔核と、魔獣に邪魔されずに採取できるようになった魔石、この二段構えで加速度的に魔石は集まりMPも稼げるようになった。

しかもこれ、2人合計ではなく各々5000ポイント稼げたのだから最高だ。

武器もバックパックも買って探索に必要なものはひとまずあるし、このポイントは純粋に俺の暮らしをよくするために使えるんだ。今から何買うか妄想が止まらない。

フローリングの床であぐらをかくこと一時間、俺は立ち上がった。

通販画面を立ち上げ、注文画面を開き、熟考したものを注文する。

しめて4800MP分の買い物をして、宅配ボックスへと早足で向かった。

よし、届いてる。

宅配ボックスに入っていた箱を5つとりだし、室へと戻った。

「さあ、開封していこうか。まずはこれ」

一つ目の段ボール箱には衣服が入っていた。

下着と着替え、これは大事。

当然元の家から逃げ出した時の服一着しかなかったからな。動き回るから汗かくし、泥まみれになるし、明らかに不衛生だ。気持ち悪いだけならまだしも、病気のリスクも高まるし着替えは大事。

下着と無地の服とパンツを数着。色はグレーにしておいた。ガレキに紛れて敵から見えづらくなって有利じゃないかと思う。気休め程度だろうけど、損はないのだから選び得だ。

これら合計で1200MP。

一着で3000MPもする服もあったけど、たしかに素材とかデザインはよかったけど、この状況で肌触りやデザインに大金を投資する選択肢はさすがにない。ただそんな高級品まで置いてあることはすごい。

次の段ボール箱を開くと、布団セットが出てき……ええ?

普通に両腕に収まるくらいのサイズの段ボールを開いたら、中から敷き布団と掛け布団とシーツと枕がぬぬぬっと飛び出てきた。

どういうことだ。

間違いなく段ボールの体積より中に入ってたものの体積の方が大きいぞ。

体積だけじゃない、重さも段ボール状態の時は布団一式分より軽かった。魔法の段ボールなのかこれは。さすが誰に注文してるのかも謎の通販だが、ともあれ助かるな。でかくて重かったら運び込むの大変だし。

さて、この布団には合計1500MPを費やした。

敷き布団に掛け布団に枕にシーツにと一式でこのお値段。

結構厳しかったんだよね、ここ数日。

床に寝るの肩はこるし体ばっきばきになるし、安眠できなくて日中眠気に襲われるし。

安眠できない、これ一番しんどいです。しかも翌日のパフォーマンスにも影響する。お布団の中にいるときが一番幸せを感じられるんだよな、結局のところ。

そして三つ目の箱はちゃぶ台。

足が折りたためるタイプの四角いちいさなテーブルだ。

なんらかの作業を行う時には台になるものがあった方がいい。それにやっぱり、家でゆっくり食事をとるときは、テーブルとか机とかの上で食べたいしな。

それこそが快適な暮らしというもの。

最後の箱には、色々な雑貨が入っていた。

石鹸とかナイフとか、文房具とかね。

石鹸があれば自分も服も洗えて便利。シャンプーやら洗顔やらは贅沢だから石鹸で全てまかなう。

衛生的な生活をしないとな。健康は大事、こんな世界になったら尚更のこと。

あと刃物は一つは欲しい。どう考えても便利だから。

そして文房具、ボールペンとメモ帳。

文字は人類の偉大な発明。どこに魔獣がいたとか魔石があったとか、そういう情報を残しておけば役に立つ。いずれ今の世界に関する情報が脳内記憶だけだと厳しくなってくるのはわかりきっている。

残ったポイントは食料を都度買うためにとっておく。全部使い切ると風邪でもひいて魔石取りにいけなくなったとき詰むからな。

それじゃ早速使っていくか。

まずはシャワーを浴びて石鹸で体を洗う。

ああー体が浄化されていく。

すっきりして風呂場からでると、新品のタオルで体を拭く。圧倒的ふわふわに包まれて天に昇るかのようです。滅びた世界では絶対ありえない感触だ、このふわふわ感は。

ふわふわのあとは糊の匂いがかすかにする新たな服に袖を通す。

埃で汚れた服はもう卒業、まるで生まれ変わった気分だ。

生まれ変わった俺は布団へと飛び込んだ。この綿……じゃなくて一番安い布団セットだからポリエステルだけど、それでも十分柔らかい。

だってこれまでは床で寝てたからね。比較したらもう月とすっぽん。

「はぁ……天国はここにあった」

すやぁ……。