軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

着付け教室はじめ

二人の女性を紹介された。

専属メイドのミマチ

子人族の血が入った、見かけロリ美少女?

私の外装とは、また違った可愛さの成人女性らしい。

黒髪ツインテールが、なんとなく日本人っぽい。

あと、纏う雰囲気が、前世の友人に似ている。

アニメとかゲームの衣装製作を、よく頼んできた彼女に。

趣味?のためなら、自分の腹筋を6つに割ることすらした彼女

どうやって稼いだのか知らないが、私のスポンサーでもあった彼女

趣味(もくてき) のためなら、どんな困難も飲み干してしまいそうな・・・・

正直、あの両親に逆らえたメンタルは、彼女の影響が大きい。

だからなんとなく親しみが湧いた。

そして

私付きの女性騎士ストール、メネス・ストール

彼女が問題だった。

ロダン様の恋人だとか(妹ざまぁ?)

前王様の引退先の領地を、代わりに治める家系の娘だとか

全身鎧で顔が分からないとか

紹介されたけれど、そんなことより

「脱いで、くだ、さ、ケホッ」

「え、ユイ様?何を?」

前王様に続いて、残念な人がいるとは、私だって予想外だ。

なんで胴体部分を最後に着ている?そのせいでせっかくの女性型鎧が、寸胴になってしまっている!

「あ~、ユイ様、ストールちゃん家は、嫁ぐまで異性の前で鎧を脱ぐことは、禁じられてるんだよ?」

ミマチさんがそう言って、私の背中を撫でてくれる。

「やっぱり、ロダン様のことを・・・・亅

震える声で、ストールさんが呟いた。

私はフルフルと首を左右に振った。

なんやら乙女っぽいショックを受けたようだが、ないから。ロダン様が私を相手にすることもないから、ショック受ける必要もないし。

餓鬼状態で会った時から、ロダン様はずっと、保護者目線。

そういう問題ではない。

「き、かた、違っ」

声が出ない。

休んだから、さっきよりは回復しているけれど、全快ではない。

ミマチさんが、私の様子に両手を差し出した。

「ユイ様、無理しないで、私に言いたいことを、声を出さないで、唇だけ動かして伝えてね?読みますから」

読唇術!

声出さなくても、単語が上手く出てこないから、やっぱり片言になってしまうけど、必死に伝えた。

十歳までは、この世界の言葉をちゃんとマスターしていたのだけど、五年もろくに話してないと前世の日本語とごっちゃになってしまったのだ。

「えっと、首部分が、一番下?次に、足?そして、胴体、部分を?コルセットを、締めるみたいに?」

「あの、ユイ様?鎧はコルセットでは、ないのですよ?」

私は首を振る。

「こ、コルセットでは戦えませんっ!」

「ぬ?胸部分を、締めちゃ、だめ?」

「女性の胸は、柔いのですっ!」

「ストールちゃん、おっぱいおっきいもんね~」

ガシッとミマチさんの顔は、ストールさんの手に掴まれた。

おお、アイアンクロー

「 変態(きさま) 、ちゃんと訳しているのだろうな?」

「あ、あ、持ち上げちゃ、らめぇ」

全身鎧、たぶん男性用とごっちゃになっているんだろう。

そりゃ、専門外だろうけど、この鎧に関しては断言できる。

胴体は蛇型鱗状

取り付けられたスカートには、加護縫い

あの親の作品では、ない。

たぶん鍛冶師との共同製作

金属部分にも何かある。

魔力を感じる。

だからこそ、これ、正しく着付けないと、ちゃんと魔力が一体化しないと『分かる』

作品が超一流だからこそ、残念すぎ!

異性の前で脱げないなら、同性だけの部屋で着替えればいい。

ロダン様とアージット様を見れば、苦笑して頷いてくれた。

「アージット様の時と、似た反応だからな。ただ、これはメネス家の家宝だから」

「分解は駄目だぞ」

アージット様がこそっと囁いた。

コクコク頷く。

「もったい、ない、の」

あっさりと二人と、お医者様が部屋を出て、代わりに数名のメイド姉様達が入ってきた。

あれ?

そういえばここ、医務室だ。

なんで私ここ?

「では、ストール様お手伝いいたします」

「えっ、え、」

「フェッフェッフェッ、良いではないか、良いではないか」

両手をワキワキさせて、怪しくストールさんに飛びかかろうとしたミマチさんは、いつの間にかいたメイド長に背後から首を片手で掴まれた。

「久しいですね?ミマチ」

「えっ、えんでりあ、しゃまぁ」

「ユイ様付きになるそうですね?少しばかり、注意したい事もあるから、いらっしゃい」

「わ、わちしは、ユイ様のそばにおりませんとぉ」

ミマチさんはガクガクブルブルと震えながら、私の方を必死に見ながら言った。

「ユイ様、コレをお借りしますね?」

「はい」

勿論、すぐに頷く。

うん、これってお約束的な流れ。メイド姉様達は、決してこのやりとりに目を向けることはなかった。

「即答!?しょんなぁ~っ」

こうしてミマチさんは部屋の外に、ドナドナされていったのだった。